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「3万kmの瞳 −宇宙電波望遠鏡で銀河ブラックホールに迫る−」、
TEPIAハイテク・ビデオ・コンクール最優秀作品賞を受賞

 電波天文衛星「はるか」と地上電波望遠鏡による壮大な宇宙電波干渉計プロジェクト<「VSOP」が実現されていく過程と、その科学成果をまとめた宇宙研のビデオ作品、「3万kmの瞳」がTEPIAハイテク・ビデオ・コンクールで最優秀作品賞に選ばれました。
7月7日、七夕を祝うこの日、TEPIAハイテク・ビデオ・コンクールの表彰式が行われ、宇宙科学研究本部からVSOPのプロジェクトマネジャーを努めた平林がチームを代表して賞状を受け取りました。最優秀先品賞の表彰のスピーチの中で、平林元プロマネは「この表彰を受けたことはブラックホールのおかげだとも思っています。この声はブラックホールには到底届かないかもしれませんが、この良き日(七夕!)、きっと私たちの思いが伝わるのではないかと思っています」とスピーチ。平林元プロマネが「ブラックホールにこの思いが伝わりますように。」と書いた短冊を飾る姿が一瞬頭の中に浮かび、スピーチの最中思わず笑ってしまいました。

 審査委員長からの御講評では、「3万kmの瞳」の中で観測人工衛星と地上の電波望遠鏡を組み合わせて地球直径を大きく超える3万kmもの口径の電波望遠鏡を作りあげる説明がコンピューター・グラフィックスを使って効果的に行われているという点をほめていただきました。私たち研究者はついつい難解な説明をしていまいがちですが、それをよくぞここまで理解しやすい表現にしてしていただいたと、映像化のプロの人たちの力が大いに発揮されたところです。さらに御講評は続き、VSOPという国際プロジェクトの中心に日本の宇宙科学の研究チームがいて、世界中の研究者が日本の役割をおおいにほめていたことに感銘をいだいていただけたようでした。これも、まるで地球一周のようなハードスケジュールでインタビュー撮影を敢行していただいた映像制作のプロをほめるべきでしょうか。そして最後に、ビデオの中で次なる宇宙電波望遠鏡の計画の紹介を見て、日本の宇宙科学の素晴らしさを認識することができたという話でしめていただき、宇宙科学研究を推進する立場としてとても嬉しい思いをしました。「3万kmの瞳」は宇宙科学研究者と映像のプロが力を合わせ、本当に素晴らしい映像作品になったのだな、と誇らしい気持ちです。

 「はるか」衛星の運用終了にともないVSOPプロジェクトは昨年度で終了しましたが、「3万kmの瞳」は4月の科学技術映像祭で文部科学大臣賞をいただいたのみならず、今回TEPIAで最優秀作品賞をいただき、一般の方々にVSOPプロジェクトの素晴らしさをアピールする形で見事に有終の美を飾る事ができました。今、VSOPに続く新しい宇宙電波干渉計の計画も加速し始め、今後、私たちは新しい世界に向けて大きく飛躍で きることを願っています。

 さて、惜しむらくはこの作品を一般の方が視聴する機会はなかなかないことです。「3万kmの瞳」を含む「宇宙へとびだせ」シリーズのビデオまたはDVD は、(財)宇宙科学振興会で販売しています。下記のウェブを通して購入することができます。また、「3万kmの瞳」はTEPIAのビデオライブラリに加えていただくことになり、TEPIAで鑑賞する事ができます。宇宙科学が好きな皆さんに、このビデオを視聴していただきたいと強く願っています。

2006年7月10日

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